新型コロナの影響で、学校や施設がお休みになったり、外出を自粛するようになって、外に出る機会が減っていましたが、ようやく少しずつ日常が戻り始めてきましたね。
ですが、お籠もり生活が長く、ちらほらと足育にも影響が出始めている子どもも見かけるようになり、とても気になっています。
足育先生は外に出にくくなった場合は、雑巾がけや、つま先立ち、親子でできる足指じゃんけんや足指体操などを紹介してきましたが、実は『家にいることが多くなったから』という理由だけではなく、常にお勧めしたい『家でできる最強の足育』がもう一つありました。
それが……『足揉み』です!!
目次
皆さん、『反射区表』という言葉をご存知ですか?
もしかしたら1度は目にしたことがあるかもしれませんが、マッサージ店や足つぼなどのお店に貼られている、足の裏のどこのツボがどこにつながっているか……ということが書かれた図のことです。
手や足の裏には全身の反射区があり、例えば胃の反射区を刺激すると胃が活性化されて、副腎の反射区を刺激すると副腎が活性化して、疲れがとりたりするというものです。
熟練の足揉み師となると、足を見るだけで体のどこが悪いかなどわかってしまうほど!
実は、4000年前のエジプト壁画にも手や、足の反射区を押しているような絵が残されており、古くからある人間の知恵なのです。
足育の講演会を行う際、足つぼマッサージ師がきてくださることもあります。
その際、マッサージ師の方に『子どもの足もマッサージするかどうか』『マッサージされている子どもの頭は良いかどうか』……という、ちょっとダイレクトな質問をさせていただくことがあります。
そして、皆さん口を揃えて言うのが「足つぼマッサージを行う習慣のある子どもは、発想力もありIQが高いケース多い」ということ。
足の裏には、感覚受容器(メカノレセプター)というものがたくさんあります。
そのおかげで、今自分が砂の上や泥の上を歩いていることや、斜めの道を歩いていることなどがわかり、体がバランスを自然ととってくれるのですが、脳の反射区は親指ですので、感覚受容器は足指の付け根になります。
当然、感覚受容器がきれいな人ほど、脳に感覚が行く信号が速くなるので、足の裏のその部分がきれいであるほど、脳(主に小脳)に刺激が行きやすく、脳に行った刺激は体を巡るので、より効率良く体を動かすことができるようになります。
ですので、その部分がガサガサな高齢者などは、足元の凹凸に気が付かず、バランスを崩して転倒する……ということがあるのは、そういった理由からなのです。
つまり、足の裏がきれいな子どもほどバランス感覚も良く、脳への刺激から脳の発達が促されるということ。
足の親指は『頭』であるという説があるほどです。
これは、足の親指に脳みそが入っているというわけではなく、足の親指の反射区は頭につながっているため。
『親指が固い人は普段から物を考えすぎ』なんて言われていることもあります。
頭が固くなると親指も固くなる……ということなら、親指をほぐして柔らかくしていけば、頭も柔らかくなるということではないでしょうか!
このように、足の柔らかい人は頭も柔らかくなりますので、小さな頃からでも足裏のマッサージをしていくことを足と靴の専門家もお勧めしているのです。
足揉みマッサージの基本は、「足全体⇒気になる部分」。
頭を柔らかくしたいからと思って、親指だけマッサージしても、足の裏全体の血流が悪ければ意味がありません。
基本的には、足全体をまんべんなく揉むことが大切。
足揉みというと、プロのリフレクソロジーなどががっつり、しっかり揉んでいくイメージがありますが、プロのアスリートでもない場合は、そこまでの必要はありません。
ましてや、子どもの足は柔らかく、角質も溜まりにくいので、お風呂上りに5分ほど、足の裏全部をまんべんなく撫でるように揉んでいき、その後気になる部分があればそこを揉んでいく感じで大丈夫。
時間よりも継続が大切です!!
また、6歳以下の場合は、撫でるだけでも十分です。
ちなみに、クリームやオイルなどをつけてやると滑りも良くなるので、ニベアクリームやベビーオイルなど手近で、体に優しい物を使ってマッサージしてあげましょう。
反射区表などはネット上にもありますので、それを見ながらでも大丈夫ですし、自分が良くしたい部分、固い部分などを重点的にマッサージするだけでも大丈夫です。
因みに……つま先の根本辺りから後ろ辺りに内蔵の反射区が詰まっているので、そこをマッサージすると、内臓機能の改善につながることもあります。
また、内臓機能が良くなってくるとメンタル的にも良くなりますので、一石二鳥になります。
足育先生では足もみの動画も出しておりますので、ぜひご覧ください!!
これは大人の話になりますが、運動選手などは踏み込みなどで同じ場所に衝撃が行くことが多く、どうしてもタコなどができやすくなります。
ですが、毎日足を揉んでいると角質が溜まりにくくなり、血流も良くなるので、代謝も上がり、酷いタコなどもできにくくなります。
ただし、何度も刺激が来る部分(剣道であればつま先。卓球であれば親指の付け根。バドミントンであればかかとなど)は、どうしても体を守るために角質が厚くなっていきますが、それは体が自分を守るために必要不可欠な厚みを作り出しているので、必要以上に皮膚を削らなくても大丈夫です。
このように、アスリートほど足を揉んで必要以上に角質が溜まらないようにしていくケアが必要となってくるのですが、実は……あまり足揉みをしている選手は多くないと聞きます。
皆さんは、運動をする場合は、必ず毎晩足揉みマッサージをするように心がけてみましょう。
もし忙しい方や、在宅ワークで常にPCの前に座っているという方は、市販のツブツブが付いたマッサージボールなどを足の下に置いて、コロコロ転がすだけでもOK。
これをコロコロしていれば、土踏まずの形成にもつながります。
因みに、TVでギューっと足つぼを押して「痛い痛い!!」と大騒ぎをしているのを見たことがあるかもしれませんが、あれは腎臓の部分のツボをギューっと強く押しているから。
腎臓が疲れていない大人はあまりいませんので、そこをギューっと押されたら誰れも『痛い!!』となりますよね。
痛くて体が強張るようでは逆効果。
足裏マッサージを慣れていない人は、弱い刺激から始めて『痛気持ちよい状態』でマッサージをしていくようにしましょう。
- 0歳からOK
- 6歳以下の子どもの場合は撫でる程度で十分
- 足裏全体をマッサージした後に気になる部分をマッサージ
- お風呂上りがベスト
- 1日5分~10分で大丈夫
- オイルやクリームがあればなお良し
- ゴムボールでコロコロでも効果あり
- 大人は痛気持ち良いくらいの刺激でやっていきましょう
足育手帳12Pに足の感覚受容器について書いていますので、ぜひお持ちの方はご一読ください!!
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