- 靴を脱ぎたがる
- 座れない
- 疲れやすい
靴を脱ぎたがる……というのはわかりますが、座れない、疲れやすいといったことはあまり足や靴には関係なさそうな気がしてしまいますよね。
また、大人の中には「子どもって裸足で歩くのが好きだから、すぐに靴を脱いじゃうのよね」「小さい内は体力ないからすぐに疲れちゃうのよね」と楽観視されている方も少なくありません。
ですが、靴を脱ぎたがる、座れない、疲れやすいといったことは、実は靴や足、強いては足育自体に問題があることがほとんどだったのです。
今回も、園に寄せられることの多い、個の3つの悩みに対してお答えします。

「靴を脱ぎたがることが問題?」と思う方も多いかと思いますが、靴を脱ぎたがるというのは、外遊びをしているのに靴を脱いでしまったり、事あるごとに靴を置いていってしまう行動のことを指します。
これは、靴が自分の足にあっておらず、気持ちが悪くストレスを感じている証拠です。
たまに、新幹線や特急電車などで革靴を脱いで座っているオジサンサラリーマン等がいますが、これも同じようにストレスを感じている証拠(苦笑)
固い革靴で足が窮屈になっていたり、蒸れて気持ち悪かったり、疲れてしまうようだと大人でも靴を脱ぎたくなるので、子どもはなおさらそうなのでしょう。
本来はそうなる前にしっかりと合った靴を選ぶことが大切なのですが、靴を脱ぎたがるようになったら、すぐに靴の見直しをしてみましょう。
靴は本来足を守る大切な壁。
特に今どきはアスファルトなど固く、足に負荷のかかる場所が多かったり、不届きな人が捨てたガラスが落ちていたりすることもあり安全ではありません。
できる限り靴を履いてしっかり歩けるよう、合った靴を履かせてあげるようにしましょう。

座れないというのは、じっとしていられないというわけではなく、姿勢よくちゃんと座れないということ。
実は、今どきの子どもは『和式トイレ』に座ることができないことが増えているといいます。
これは、足首が固くて和式トイレで必要な、あのかがんだ座り方ができないから。
足首が固いというのは、足を正しく使って歩いたり、走ったりしていないため、通常使われるはずの筋肉があまり使われておらず、必要な筋肉が固くなってしまっていると考えられます。
ペタン……というお姫様座りや、横に足を向ける横座りなどは骨盤をゆがませるNGな座り方ですが、あぐらや正座、また、まだまだ日本に残る和式トイレに遭遇した場合に「座れない」なんてことのないよう、日ごろから足をしっかりと使っておくようにしましょう。
また、足首が固いということは、前屈ができなかったり、運動時に怪我をしやすいということもあります。
なので、小さな頃からしっかり歩いて運動量を増やし、筋肉を柔らかくしておくことが大切なんですね。

少し歩いては「疲れた」「抱っこ」と言うお子さん、とても多いですよね。
お母さんは下のお子さんを抱っこしていたり、荷物を抱えていたりして「歩いてよ~」となるかもしれませんし、「うちの子、体力なくて……」と心配してしまう方もいるかもしれませんが、実はこれ、靴の問題の可能性が高いのです。
合わない靴を履いてる場合、本来かかとから着地してつま先で蹴り出し、ふくらはぎの筋肉を使って歩かないといけないのに、合わない靴で本能的にバランスを取って歩いているため、すり足になって歩いてしまったりするのです。
大人でもハイヒールや固い革靴で歩いた場合、足はすぐに疲れてしまいます。
これは、成人した方なら誰もが経験したことではないでしょうか。
子どもが疲れた……というからには、原因が何かしらある可能性が高いので、頭ごなしに「この子は体力がなくて……」「すぐに抱っこをせがむ甘えん坊」と決めつけずに、まず足のことを見てみるとよいでしょう。
30年前はほとんどの子供の足に変形はありませんでしたが、現代の子どもの70%は足に変形があり、浮き指、外反母趾、内反小趾、屈み指、扁平足、O脚などが急激に増えています。
原因は足の筋力、足指の筋力不足です。
その変形が、悪い姿勢、イライラ、集中力低下、睡眠不足、運動能力に関係している事をご存知の方は少ないのが現状です。
子どもは神経が未発達なので、「抱っこして」などの表現で痛みや不快感を訴えている場合がよくあります。
因みに悪い足予備軍の足はこのような感じ。

- 親指が捻れている
- 人差し指と中指は屈み指
- 薬指と小指は浮き指
- 小指は寝指
この足では全ての指に力が入りません。
足の裏全体ではなく踵に重心がきてしまい、倒れないように首を前に出したり、骨盤をずらしてお腹を出すような体勢で調整しながら上体を保ちます。
そのため、心身共に不安定な状態となってしまいやすいのです。
一方理想的な足というと……。

- 足の指が伸びている
- 浮き指がない
- 足の裏がまんべんなく地面に着いている
姿勢も良く足の裏にまんべんなく重心がかけられるので、上手く体を使うことができ運動能力も高くなります。
そうなると疲れにくく、ちゃんと座ることもでき、色々な面でよい傾向が現れてきます。
フットプリント(足そのもの)が良い状態であっても、親御さんが適当に靴を買ってきてしまっていたため、足が遅くなったり、つまづきやすくなってしまっている子もいます。
幼児期の問題は、足育で解決できることが多いことも事実。
足だけ、靴だけを見ずに、こうした幼児期のトラブルを減らし、より良い、毎日を送るためにも園での足育というのは必要なのではないかと私たちは考えています。
子どもの成長・発達には、土台となる『足』の正しい成長『足育』が欠かせません。
ぐずり・もたつき・姿勢不良等など。
靴と足のチェックで子育ての悩みも解決できることも。
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