ハイハイ時期で歩くための下準備を終えた赤ちゃんは、フラフラとでも立つようになり、1歩、1歩、歩くようになっていきます。
親御さんにとってはとても感動する時期かもしれませんが、そうなると気になってくるのが「ファーストシューズはいつ買うべきか」「ファーストシューズはどんな物が良いのか」ということではないでしょうか?
足育のスタート地点がハイハイなら、ファーストシューズは足育の1歩と言ってもよいほど。
正しいファーストシューズの知識を得て、しっかりと赤ちゃんの足への贈り物を届けられるようにしましょう。
目次
まず重要なのは、ファーストシューズを履かせる目安となる『時期』。
もちろん、ハイハイをしている時期に靴は必要ありませんが、立ったら……実は、それでもまだまだ早いのです。
では、1歩歩いたら……?
それでもまだまだ早い!!
赤ちゃんの足では、まだその時期はグラグラしていて、靴を履くには適していません。
では……赤ちゃんにファーストシューズを履かせる目安は?
10歩、歩いたら!!
立ち上がって5歩くらい歩けるようになったらファーストシューズを探し始めて、10歩歩けるようになったら、ファーストシューズを履かせてあげるようにすると、タイミング的にいい感じ。
ファーストシューズは、10歩歩けるようになってから、お子様が立った状態で足を測ってくれるシューフィッターさんに選んでもらってくださいね。
ファーストシューズ選びは足と靴の専門家がいるお店で選んでもらうのがベスト。
なぜなら、例えば靴の先進国ドイツでは足の特徴・幅に合わせた作りのファーストシューズがたくさん取りそろえられているのですが、日本で作られている靴は足の特徴や幅で選ぶことができにくいという問題があります。
また、親御さんが靴と足の関係を重要視していない場合が多く、ファーストシューズはファッション感覚で選ばれがち。
見た目にはとてもかわいいですが、ひらひらの靴下のような靴を履いている赤ちゃんも時々見かけることがあります。
ですが、足育的にはとってもNG。
可愛い赤ちゃんに、かわいい靴を履かせたい気持ちはわかるのですが、足に合わない靴を履かせてしまっていることに気づかず、揺れてしまう歩き方になったり、内股が強くなったり、赤ちゃんの足の小指が曲がるなど、赤ちゃんの足のトラブルに繋がる可能性もあります。
合っている靴を履けば、しっかりとした足取りで理想的な歩行になり、今や平均寿命80数年と言われる長い人生をスタートできますので、ファーストシューズ選びは足と靴の専門家に是非相談してくださいね。
プロが赤ちゃんの足を測る時は、まずはフットゲージで測ります。
そこでなかなか測ることができない赤ちゃんには下記の画像のような計測器を使って測るのですが、赤ちゃんによっては怖がってしまう子も。
そうなると泣きだして大変なので、プロはまず「赤ちゃんとお友達になってから測る」ということと「泣き出す前にササッと測る」ということを心がけています。
「こんにちは~今日は足を見せてね~」なんて言いながら、ちょんちょんと足を触って、大丈夫そうなら計測器を見せて……と楽しく、お友達になれるような雰囲気を作って、赤ちゃんが安心して足を触らせてくれる状態になってくれるのがベスト。
ですが、そうもいかない場合は……そこはプロの技。
座った状態になると、足の甲が上がってしまい正しい寸法が測れなくなってしまうため、お母さんに抱っこしてもらい、さっと計測器を当てて、さっとサイズを測り、長年の経験と知識を元にどういったファーストシューズがベストかを把握して履かせて……と、赤ちゃんが「あれ? なにしているのかな?」と思っている間に計測を済ませてしまうように心がけています。
とはいえ、中にはもうお店に着く前からぐずってしまっていたり、どうにも嫌がって泣いてしまう子もいます。
そうした場合でも、お母さんお父さんは諦めず、店員さんにお任せしてファーストシューズを選んでしまった方が確実に、しかも楽に靴を見つけることができます。
「うちの子人見知りだから」「暴れて泣いてしまうから……」と遠慮したりせず、正しい靴を選んでもらうことを優先しましょう。
ファーストシューズは頼りない赤ちゃんの足を固定させるためにも、ミドルカットの靴がオススメ。
足育先生含め、靴の専門家たちが赤ちゃんのファーストシューズを選ぶときに、真っ先に聞くことは「ハイハイをしていたか、していなかったか」。
ハイハイは大抵の赤ちゃんはするものなのですが、その度合いや期間によって、あまりハイハイをしていない子は歩行が乱れる場合もあるため、その可能性を考えて質問しています。
もちろん、ハイハイをあまりしていない子でも歩行に問題がでない事もありますし、「うちの子はハイハイしていなかったから心配!!」とあまり神経質になる必要はありません。
大切なのは今の歩行の状態ですが、専門家でもハイハイの期間を質問するほど重要なポイントとなります。
あまりハイハイをしていない子ほど、ミドルカットと呼ばれる、ちょっと深めのシューズをオススメすることが多く、これによって足首を固定してあげて、歩行を安定させてあげることが重要となります
また、ミドルカットシューズであることの他に、もう一つ大切な事は『靴の底が薄いこと』。
わかりやすいように、ファーストシューズとミドルカットの『サード』シューズで比べてみましょう。
右はミドルカットの靴ですが、歩けるようになって半年後向きの、サードシューズ。
ですが、靴底の厚さがファーストシューズに比べて大分厚くなっていると思いませんか?
そうなんです、ファーストシューズはミドルカットであることと同じくらい、靴の底が薄く、足の裏の感覚を学ばせることができることも大切なことなんです。
これは、歩けるようになったら歩行量が必要となりますので、クッション性があったほうがよいのですが、赤ちゃんの内は足裏の感覚を発達させること、二足歩行で立った際に足の裏に地面があるということをしっかりと伝えられるように、靴底が薄いほうが良いからです。
他にも細かい事をお伝えすると、踵がしっかりしているもの等が良い、マジックで止められる物が良いなどありますが、基本となる点はこちら。
ハイハイする時期が短かった赤ちゃんは特に深めのタイプ(ハイカット)の靴をおすすめすることもありますので、やはり、ファーストシューズを選ぶ際は、シューフィッターのいるお店で、しっかりとお話をして選ばれることをおすすめします。
写真は、生後2年半以降、つまり歩けるようになって、大体1年くらい経った後に歩行が安定していればおすすめできる、ローカットの靴です。
ファーストシューズ、セカンドシューズ、サードシューズを終えて、1年後くらいまで成長した赤ちゃん。
そんな赤ちゃんのサードシューズ。
4個目くらいのシューズとして、ハイハイをよくしており足の軸がしっかりしている赤ちゃんはローカットシューズをオススメすることができます。
とはいえ、歩行が不安定(揺れていたり、グニャグニャしていたり)な場合は4個目以降もミドルカットの靴を履いてもらい、歩行を整えてあげることをオススメしています。
ちなみに、「ハイカットシューズ」ですが、ハイカットシューズは長靴丈くらいになりますので、それを履くのはもう少しだけ大人になってからにしましょう!!
初めてのシューズ。
嬉しくなって、デザインだけで選んでしまったり、すぐに大きくなるので適当な安い物を選んでしまいがちですが、何事も初めが肝心!!
ファーストシューズは特に、足の専門家に計測してもらい、そこのに適した、しっかりとした物を選ぶようにしましょう。
子どもの成長・発達には、土台となる『足』の正しい成長『足育』が欠かせません。
ぐずり・もたつき・姿勢不良等など。
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