みなさん、「扁平足」って知っていますか?
言葉は聞いたことがあっても、扁平足がどんな足の状態なのかは、実は知らない人の方が多いのではないでしょうか。
仮に、自分の足が扁平足だったとしても、痛みなどが出なければとくに気にする方も少ないかもしれません。
ですが、こうした考えが、足と靴の関係を軽視してしまった結果の、今の日本の足育状態なのかな……と思うこともあります。
扁平足とは、『土踏まず』と呼ばれる、かかとから親指の付け根部分にできるはずのアーチが崩れ、足の裏が隙間の無い平らな状態と、親指側に体重がのっていて、足が内側に傾いている状態をいいます。
本来は、土踏まずが全くない状態を『扁平足』といい、扁平足ぎみの状態を『垂下足』といいますが、今回はわかりやすくお伝えするために、どちらも『扁平足』と表記いたします。
理想的な土踏まずの高さは「立った状態で子どもの足の裏に指を入れて、第一関節くらいまで入る」高さ。
第二関節まで入ってしまうほど土踏まずが高い場合は『ハイアーチ(甲高足)』という、これはこれで良くない状態ですので、注意が必要です。
因みに、土踏まずは成長するにつれて出来上がるものなので、乳幼児の頃は誰でも扁平足です。
なので、足の基礎が出来上がると言われている6才までに、『理想的な土踏まず作りをする』という目的が、足育のひとつとなります。
本来3歳から7歳の時期は、運動量が増えることで足の筋肉が発達し、足裏がアーチ状に上がり土踏まずが形成されます。
ですが、現代は家の中で遊ぶことが多く、幼稚園等でもバス通園や車の送迎が増えたために運動量が昔と比べて極端に減ってしまいました。
戦後すぐは、まだまだ車や自転車での移動が一般化しておらず、一般市民の基本的な移動手段は歩くことでした。
もちろん子どもたちは、当たり前のように裸足で土の上を走り回って遊んでいました。
その頃の子どもたちの脚力は、現代の子どもと比べ、とても強かったことでしょう。
ですが、現代の子どもは30年前の子どもに比べ、歩行量が4分の1以下になっているという調査結果もあります。
もちろん歩行量に地域差はありますが、30年前と今でこれだけの差があるなんて驚きですね。
現代は車社会になり、移動手段がたくさんある便利な時代になりました。
そして、“外遊びは危険”“ひとりでの外出は危険”という考えが広まり、公園の遊具も減り、付き添いの親がいないと外遊びもできなくなってしまい、一方で、テレビゲームやYouTube、家にいても楽しめるコンテンツがたくさん増えて、「外に行かなくても十分楽しめる」という環境ができてしまったのも、外遊びが減った一因だと思います。。
歩行量が減り、土踏まずがない子どもが増えて当然の時代になってしまったのです。
簡単に言えば、土踏まずはたくさん歩けばできるもの。
現代社会は「歩かないから扁平足になってしまった」のです。
また、昔は無かったクロックサンダルのような、足をしっかりと固定できない靴を幼児期から選び、履いている子どもを多く見かけるようになってきました。
実は幼児期に、足がしっかり固定されていない靴を履くと、適切な時期に十分な足の筋力がつかず、土踏まずが形成できにくくなってしまうため、これも、近年の扁平足の子どもの増加の理由になっているのではと思われます。
骨格遺伝といって、私たち人間の骨格は遺伝の影響を受けやすいと言われています。
なので、両親が背か高ければ子どもも背が高かったり、お母さんと娘さんが似たような声をしていたりと、どうしても遺伝子による影響を受けてしまいます。
そのため、お母さんお父さんが扁平足の場合は、子どもも扁平足になりやすいという事もありますので、もしご自分が扁平足だった場合は、子どもにも同じ思いをさせないよう、足育にしっかり取り組んでいきましょう!!
扁平足になるとどんな影響が出るのか。
扁平足を予防改善するにはどうしたらよいのかなど、追って、この足育先生のブログで紹介していきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
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