お父さん・お母さんに知ってほしい!今から始められる「赤ちゃんの足育」

現代の子どもは足指に様々なトラブルを抱え、すぐ転ぶ、疲れやすい、運動が苦手…などという子どもが増えてきています

「足育が重要」だと日々みなさんにお伝えしている私ですが、よくこんな質問を受けます。

「そもそも足育っていつから始めればいいの…?」

さて、お父さん・お母さん、子どもはいつから「足育」を始めたらいいのでしょうか?

お父さん、お母さんが子どもの頃と現代の子どもの暮らしている環境が大きく変わっていることは皆さんが感じていることだと思います。今ではあらゆるものがとても便利に進化していていますし、子育ての方法などの感覚も昔と今では大きく変化してきていますね。

また現代はアパートやマンションなどのある程度限られた空間で生活している家庭も多いと思います。それにより赤ちゃんがハイハイする期間が短くなりすぐにお部屋にあるものをつかみ早くもつかまり立ちを始めます。ハイハイすることで育てる歩き方や足指の力が未発達なまま、立つことを覚える赤ちゃんが現代では増えてきているのです。

ハイハイをすることは自分の力で立って歩きはじめる前の準備段階のようなもの。ハイハイによって足指の力や歩き方を育てていますのでハイハイは実はとても大切なことなのです。早く立てるようになるとお父さん・お母さんは喜ぶかもしれませんが、これは足育の視点からいくとあまり喜ばしいことではありません。ですが現代の環境によってある程度は仕方ないこともありますのでお父さん・お母さんが工夫してあげることが必要になってきます。

もうここまでお話すればお分かりだと思いますが、

ズバリ!「足育」は赤ちゃんから始めることが出来ます!

今すぐ始められる簡単な方法や赤ちゃんに関する足と靴のお話など、そんな赤ちゃんと始める足育について今回はお話したいと思います。

今すぐ始められる赤ちゃんの足育

日常生活の中で、お父さん・お母さんと赤ちゃんが一緒にいる時間に始められる足育があります。

現代は生まれてすぐに赤ちゃんの足を靴下で覆い足裏を刺激することが少なくなってきている傾向にあります。実は足裏を刺激してあげることはとても重要なのです。足裏の皮膚からの刺激は脳に刺激を与え脳が活性化すると言われていますが、刺激を受けとる脳の体感感覚野では足からの刺激を受け取る領域の面積が手や唇に次いで大きいといわれています。

お父さん・お母さんが赤ちゃんと一緒にいる時間に是非行っていただきたいのが「足裏刺激(足裏を刺激すると足で握り返すような反射)」を毎日してあげることです。これにより赤ちゃんの足は刺激を受け発達していきます。また、ハイハイの時に足の指を軽く床に押しつけるように反らし、蹴り足を促してあげる方法や授乳姿勢に注意してあげることで赤ちゃんの足育のお手伝いをしてあげることができます。ハイハイをし始めたら時々、家具の位置を変えてみるといった工夫も赤ちゃんの足を育てることに繋がりますのでぜひ試してみてください。

赤ちゃんは生まれてまだ何も知りませんのでお父さん・お母さんが足育に興味を持つことが赤ちゃんの将来の足を形成する大事なことになるのです。

[voice icon=”https://ashiiku.net/wp-content/uploads/2017/06/060201.png” name=”足育先生” type=”l big line icon_yellow”]赤ちゃんとの足育ポイント[/voice]
  1. 表情を見ながら声かけをし楽しく行う
  2. 継続して行うことで身体が自然と反応していきます
  3. 赤ちゃんの動きに合わせて行うこと
  4. 無理に広げたり押したりしないこと
  5. よく観察すること

ファーストシューズはいつから履かせるの?

基本的には10歩ほど歩き出したら靴を選んでください。ファーストシューズは初めて履かせる靴なのでどんな靴が良いのかと悩まれる人もたくさんいます。初めての靴なのでお父さん・お母さんもワクワクしながら選ぶことでしょう。

赤ちゃんは誰からも歩き方を教わることなく自分で歩き出します。その時にファーストシューズ選びが正しくできた赤ちゃんは足が支えられるので正しい歩き方になりやすくなります。いわばファーストシューズは歩き方を教えてくれる「先生」でもあるのです。正しく靴選びをすることによって将来「転びやすい」や「疲れやすい」という足の変形からくるトラブルなども防ぐことが出来ます。

ファーストシューズ選びは人生で一番大切です。「このくらいのサイズかな…?」などときちんと計測しないで選び購入するのはNGです。出来ればシューフィッターのいるお店できちんと足を計測してもらうのがおすすめです。足のサイズを測り正しい選び方で正しく足を育てましょう!

[aside type=”warning”]特にハイハイする時期が短かった赤ちゃんは成長トラブルが出やすいので注意が必要です。靴選びは慎重に行ってくださいね。[/aside]

ファーストシューズはどんな靴が良い?

一般的には足首を固定できる深めの靴を選び履くことで歩き方を正しく学ぶことが出来ます。ただ、浅めのタイプの靴でも支えが良い靴であれば大丈夫です。

[aside]ハイハイする時期が短かった赤ちゃんは特に深めのタイプ(ハイカット)の靴をおすすめしています。[/aside]

人間は踵骨の上に身体がのっています。かかとの骨をしっかり支えてあげることで身体が安定し、正しい歩き方を促します。

かかとがグニャグニャしている靴ではしっかり踵骨を支えることは出来ません。デザイン性や金額ではなくきちんとした靴を選びましょう。

[aside type=”warning”]かかとのないゴム、プラスチックのサンダル、スリッポン靴は足がグラグラと揺れてしまうので足の変形などのトラブルに繋がります。子どもの足の成長には良くないので注意してください。[/aside]

靴屋さんで靴選びの足育まめ知識

赤ちゃんの足を測る専用計測器というものが靴屋さんにある場合はこの計測器で足を測ってもらうのが良いです。ベストなのが幼児子どもシューフィッターという専門家がいるお店で計測してもらうことです。計測する時に赤ちゃんはなかなかじっとしていられません。計測器は抱っこしながらでも測れるので便利です。ただし気をつけていただきたいのが立ち上がると足の長さは変化して長くなるので、あくまでも参考程度にすることです。靴を履かせた後につま先の余りをよく確認するようにすることがポイントです。

足を測ると怖がって泣き暴れる場合の足育まめ知識

靴屋さんの子ども靴コーナーにおもちゃが置いてあることがあるので泣きやむまで遊ばせて慣れさせましょう。遊ばせながら測るなど楽しい雰囲気を出してあげると子どもは落ち着いていきます。

靴を履くのを嫌がる赤ちゃんもいます。特に裸足だった子どもがいきなり靴を履いた場合、ほとんどの子どもが直立不動で固まってしまうことや、泣いたり逃げてしまうことがあります。

その場合はまず赤ちゃんとスキンシップを取りながら靴は楽しいものだと遊びましょう。そして屋内で履かせることから始めるのも1つの手段です。屋内で靴に慣れたら靴を履いて外で抱っこしましょう。靴を履くとママ・パパと一緒に遊べると思わせるのがポイントです!抱っこしながら外に出るのに慣れてきたら少しずつ地面に足を下ろして一緒に歩いてみてください。

足に合っている靴を履くと歩き方が安定します。靴選びの際はいろいろと履いてみて歩き方が安定しているものを選ぶようにしていただきたいです。逆に足に合っていない靴だと歩きたがらないこともあるのでよく観察してくたさいね。

子どもの足の成長に関する足育まめ知識

①靴を履かせるまではなるべく靴下を履かせないようにする

実は赤ちゃんの足は柔らかいので靴下の圧だけでも指が曲がりやすくなります。指が曲がってしまうと将来足のトラブル、偏平足や疲れやすいといった状態になりやすくなってしまうので必要な時以外はなるべく裸足で過ごすようにするのが良いです。

②ファーストシューズから3歳になるまでは3ヶ月に一度は足を計測して靴を交換しましょう。

靴屋さんでは3歳未満の子どもは約7ミリの捨て寸(つま先の余り)をつくります。これは子どもがストレスなく正しく歩くための余りです。大きすぎても小さすぎても足にはストレスになります。ちょうど3ヶ月後に指先がつきそうになったら交換のタイミングです。まだ余裕がある場合は買い換えなくても大丈夫です。ただ、1歳半〜2歳はもっとも足が伸びる時期でもありますのでしっかりと観察することが大切です。

③抱っこと頻繁に言う子どもは靴が合っていないサインのことも!?

子どもは靴が足に合っていなくてもそれらを表現する方法がわからないことがほとんどです。抱っこと頻繁に言う子は実は靴が合っていない意志表示のことがあります。もしかして…と思い当たる場合は今すぐ靴が合っているかの確認をしてみてください。

④絶対にしてはいけない靴のおさがり

お兄ちゃん、お姉ちゃんの靴をあまり使っていなかったし、まだ履けるかも…と思っておさがりを履かせるという話を聞きますが、実はもっともNGなのです。本来1分でも靴を履くとその子どもの歩きグセが靴についてしまいます。それをおさがりとして履いてしまうと履きグセや歩きグセがついてしまい自分の歩き方がわからなくなってしまいます。それによりおかしな歩き方や姿勢になってしまうので注意してください。

⑤アヒル座り(ぺたんこ座り)はNGです

一見小さな子どもには一番楽そうな座り方ですが、実は子どもの骨格形成に悪影響を及ぼします。この座り方をしていると上半身や体幹の筋力が弱くなりやすく、背骨を湾曲させたり股関節にストレスがかかります。O脚にもなりやすい傾向もあるのでアヒル座り(ぺたんこ座り)は止めさせてくださいね。

赤ちゃんの足育についてお話させていただきましたがどうでしたか?今回お話の中でご紹介した足裏刺激などはすぐに始められる足育なのでぜひチャレンジしてみてください。ここまで読んでいただきありがとうございました。

お父さん・お母さんが育児の中で楽しく赤ちゃんと足育ができますように!