ハワイやベトナム、山岳地帯に住む国の人たちなど、世界では靴ではなく、裸足でもなく、サンダルで過ごす民族が暮らす国もたくさんあります。
足を支える力が弱く、中で足が滑りやすいサンダルは足育的にはあまりよくないと、失礼ながら言わせていただいております。
では実際、1年中サンダルで過ごすことの多い国の人たちは、足にどのようなトラブルを抱えているのか。
トラブルがない国は、なぜ、足に問題が起こらないのかをお伝えしたいと思います。
目次
足育先生がある時相談会で向かったハワイ。
常夏の国で、住人は1年中薄着でサンダルです。
自然が多く、島国なのでビーチが観光メインの国ですが……。
足育先生が相談を受けた女性は20~30代の方だったのですが、1年中ビーチサンダルで過ごしていたとのことで、症状を聞くと、膝や腰、肩も痛ければ関節も痛いと問題あり。
もちろん、姿勢も悪く、足の状態も良くありません。
そこで足に合った靴を履いてもらうようにしたところ、すっかり関節痛や腰痛なども軽くなり、姿勢もキュっと良くなったのです。
結局のところ、ビーチサンダルでは靴の中では足が滑ってしまい、指が踏ん張ろうと強張った状態であったり、足がねじれてしまったりしたので、膝・腰などが歪んでいってしまうことになったのです。
特に女性は筋力が弱いため、どうしても歪みやすく、症状が出やすくなってしまいます。
このように、常夏の国ハワイでも1年中サンダルで過ごしている人の中には、足トラブルを引き起こしているケースが多々あるのです。
突然ですが、皆さんは『ララムリ』という民族をご存知ですか?
メキシコ先住民で、標高2000メートルの高地でほぼ自給自足の生活をしている民族なのですが、『ほぼ自給自足』というのは、実は彼らはとても足が速く、メキシコや他の国のマラソン大会に出ては優勝し、そこで賞金を稼いで生活の足しにするという生活を行っている人もいます。
高地に住んでいるため通常よりも心肺機能が高く、また、荒れ地をヤギの牧畜や水汲みのために何キロも走って移動。
学校へ行くだけでも、富士山よりも荒れた土地を走っていかねばなりません。
このような生活をしているため、特にトレーニングをせずとも、マラソン大会に出るだけで優勝賞金を獲得できる身体能力を身に付けることができたのです。
そんな彼らの履物は『サンダル』!!
古いタイヤのゴムでリサイクルされたサンダルを履いている人もいるそうです。
※タイヤのゴムでリサイクルされたサンダルは商品化されているものもあります。
履くとズシリと重く、地面のゴツゴツとした石の感触まで伝わってきます。
ですが、それでも彼らが速く長く走ることができて、しかも膝や足腰を傷めずに済んでいるのは『オフロード』だから。
もちろん、独特の走り方(つま先から着地し、つま先から脛の筋肉を使って前に蹴り出す猫のような走り方)によって、速く、長く走れるということもあるのですが、実は日本でUTMFという富士周辺を走る大会に参加した際には、リタイアしてしまったことも。
その理由は長く続くアスファルトのせい。
つまり、自然の山道をほぼ素足同然で走っている彼らでも、日本のアスファルトが長く続く道の上ではサンダルでは衝撃に耐えきれなかったということなのです。
自然がいっぱい、砂浜一杯のイメージのハワイですが、今はもう観光地のほとんどがアスファルトできれいに舗装されています。
そこに、ビーチサンダルといった、保護力の少ない履き物を履くことで足に負担がかかってしまい、相談に来た女性は体のあちこちを痛めてしまったのかもしれません。
ベトナムやタイといった暑い国ではやはりサンダル履きが多いのですが、同時にまだ土や草原のままの状態で舗装されていない地域もかなり多く、そうした場所ではサンダルどころか素足で過ごしている人も多いのですが、今のところそれが問題となって体にトラブルが出ているということはあまり聞きません。
もちろん、日本では知られていないような寄生虫が足から入り込んでしまって……というトラブルはよく耳にしますが、それは別の問題。
サンダル+アスファルト=足を傷めてしまうことが多い……といった法則ができてしまっているのは確かではないでしょうか。
現代の日本の文明化された道路事情では、サンダルではやはりおすすめできないのは、こうした事情もあったのです。
日本では日本の道路事情、生活スタイル、自然環境などがありますので、夏だからといって毎日サンダルばかりを履かず、皆さんはできる限り足育によい靴を履いて、足に余計な負担をかけないように過ごしていきましょう。
子どもの成長・発達には、土台となる『足』の正しい成長『足育』が欠かせません。
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