障がいのある方の靴選びは専門家に相談がおすすめ

障害のある方の靴選びは専門家に

外反母趾や扁平足といった問題は、走ると痛い、歩きにくい、すぐ疲れる、足が痛いとなかなかに辛い症状ですが、今回お伝えしたい足の問題は、例えば骨格的に足の裏が地面に付かなくなってしまった、筋力がどうやっても弱くなってしまい、まっすぐ立つことすらできないなどといった、重度の症状について触れていきたいと思います。

外反母趾や扁平足なども、もちろん本人にとって辛いことなので比較にはならないのですが、足の問題を抱えている方の中にはより難しい障がいで、走ることはもちろん、歩行することも困難な方もいます。

こうした問題は、生まれつき障がいをお持ちの方や、大人になってから何らかの症状が現れてしまう方もいたり、様々なケースがあります。

そうした場合、普通に市販されている靴を履いても真っ直ぐに立つことすら難しいこともあり、靴のやまごんでは色々な対策を行いアシストできる靴を提供するようにしています。

障がいのある方こそしっかりと靴の専門家に相談するとよい理由

足の測定
小さいうちから足の測定を

足は家でいう基礎のような物。

足に問題を抱えている方は、その問題が小さな物であっても、靴の専門家に相談し、より良い状態で立ったり、歩いたりできるようにしたほうがもちろんよいのですが、足に障がいのある方はさらにしっかりと体を支えられる靴を履けるよう、見直していくことが重要。

もちろん、障がいの程度によっては、義肢装具士さんや医療機関へ受診されることをお勧めしますが、私たち靴の専門家も、ご本人にとって一番良い方法をご案内できるように、日々勉強と研究をしています。

足育先生
足育先生

医療と靴の専門家が連携していくのが理想的ですね。

障がいのある方からの相談の一例

足育先生の元には、日々たくさんの方が足の相談に来てくれます。

その中には、「ノーマルな状態での靴では、足や体を支えきれないな」と思われる状態の方もいるのですが、そうした方には『マジックシューズ』を『紐靴に変える』という事をおすすめしています。

これは、マジックより更に固定力のある紐に変えることによって、足を支える力を強めるという方法です。

マジックシューズ
このようなマジックシューズを……
紐靴
このような紐靴に

ただ、これだと小さなお子さんには、脱ぎ履きしにくくなってしまうという問題が生じることもあります。

元々ヨーロッパでは子どもでも靴紐を履かせるのが当たり前なのですが、『紐を結ぶ』という行為は小さな子どもにはちょっと難易度が高く、最近では、ヨーロッパでも若い世代のお母さんたちでもマジックシューズを選ぶケースも見られます。

ですが、そうした際にも、靴のやまごんではストッパーを利用して、脱ぎ履きしやすい工夫を凝らしていきます。

例えばこの靴は足首までしっかりと支えられそうでありつつも、マジックだったため支えられる力が少し弱かった靴なので、紐にしたいな……と思っていました。

足首の支えをもう少し補強したいけど……

ですが、紐にした場合、足首までしっかりと締めていき、結ぶという行動が短い休み時間を使って移動したりするお子様には負担……。

そこで、紐に変えて一番上にストッパーを装着。
締めることも緩めることも簡単にできるように工夫しました。

ローカットの白靴には、これと違うタイプのストッパーが付いています。

こうした工夫の他にも、丸紐よりも平紐の方がより固定力が増すため、平紐をチョイス。

このような小さな工夫も重ね、より「裸足に近い感覚で、ストレスなく歩ける」ことを目指しているのです。

紐
左が平紐 右が丸紐

靴の専門家だからこそできることもあります

このように、固定力を上げるにはどうしたらよいかという知識は、専門家だからこそ出せる案。

ですが、案だけではなく、専門家だからこそできる『技』もあるんです。

例えば、小指が長くて靴にぶつかってしまうというケースの場合。

そんな時には『ポイントストレッチャー』という、部分的に靴を伸ばす器具を使って『惜しいな!!』と思う部分を伸ばしていきます。

ポイントストレッチャー
靴専門の道具『ポイントストレッチャー』

また、靴幅全体を伸ばしたい際も、専用の機械で2日ほどかけてゆっくりと伸ばすことも可能です。

人間の足は十人十色。
その人それぞれの足の形や問題に合わせて、靴を変えていく技や知識を日々勉強しているのが、シューフィッターと呼ばれる私たち靴の専門家なのです。

このようにして、足に障がいを抱えている方でもより快適に、より健康的に歩くことができる靴を提供しております。

ですので、足に問題があるから何を履いても同じ……と、合う靴を探すことをあきらめないで、問題があるからこそ、ぜひとも靴の専門店へ行って相談して欲しいというのが、こうした理由からきているのです。

また、「気軽に相談できる靴屋さん」を持つことは、足育のみならず、こうした足の問題にすぐに気がつける、進行の具合を見ることができるという点でも重要なため、皆さんに「行きつけの靴屋さん」を作ることを、足育先生はおすすめしています。

専門の病院はもちろんですが、足に問題を抱えている方こそ、身近な行きつけの足育専門の靴屋さんをぜひ、見つけてみてください。

日本にはまだ多くはないですが、各県に一軒からは、足と靴の学びに一所懸命な靴屋さんはあります。

オーダーメイドの靴やインソールを扱っている所が目安かと思います。