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親子で知りたい足育の知識:今時赤ちゃんがハイハイ期間が短くなったのには理由がある?
赤ちゃんのハイハイについて、足育のスタート地点とも言えるほど重要なものであるということは以前お伝えしました。
ですが現代ではこのハイハイの期間が短くなりつつあります。
もちろん、2歳になっても3歳になっても、ずっとハイハイである……ということは、赤ちゃんに何らかの障害がある可能性があり、病院へ相談すべき状態なのですが、逆に1歳なる前くらいで立歩きをするようになってしまっても、それはそれで足育としてはあまり良くないこと。
そんな長くても短くてもいけないハイハイが、どうして短い傾向になりつつあるのかをお伝えします。
問題は家にあり?
まず、これを読んでいる皆さまにお伺いします。
あなたのお家は狭いですか? 広いですか?
とても不躾な質問ですが、実はこれがハイハイ期間の長短に関する重要なポイント。
近年少子高齢化とあり、核家族化が進んでいます。
昔は広い家に3世代4世代の家族が住んでいて、おじいちゃんおばあちゃんは離れに住みつつも、いざという時は一家総出でご飯が食べられるくらいのお座敷があったりと、家全体が広々していました。
また、土地の少ない都市部だったとしても、例えば狭い長屋住まいの住人は逆に物を置くことのできない生活をしていたため、大体長屋の平均……四畳半と六畳の部屋があったとしても、あるものは長持ち(衣類や食器を入れておく箱)1つと布団を包んだ大きな風呂敷1つ、昭和の時代になるとそこに精々ちゃぶ台が増える程度でした。
そのため部屋の空間自体はとても広く、「つかまり立ちができるような物」が少なかったため、ハイハイする期間が長く、しっかりと関節の動きや立ち上がるために必要なバランス、筋力が備わってくるまでは「立ち上がる」という行為に移行しなかったのです。
早くつかまり立ちを覚えてしまう弊害
早く立ち上がることは良いこと……と思われますが、6〜7ヶ月くらいで、足がしっかりと出来上がる前に「つかまり立ち」ということを覚えてしまうと、場合によっては扁平足の強い『外反扁平足』という、かかとの骨が外を向いてしまう状態になる可能性があります。
逆に、ハイハイが多いのですが、1歳半を過ぎて歩き出すというケースもあるのですが、その場合も体が大きい割に足が出来上がっていないため、同じくかかとの骨が外に向いてしまう事も多くあります。
こうした「早すぎ」「遅すぎ」といった事を防ぐ為にも、赤ちゃんにはたくさんハイハイできる場所を提供できるのが理想なのです。
また、高這いといって、ハイハイの進化形(笑)両手と膝ではなく両方の足をついて、四足歩行で進む成長過程もあるのですが、そこを経由させずにつかまり立ちをさせてしまうのも、せっかくの順序だった成長過程を阻害しているような物ですので、できれば、つかまり立ちをし出したら降ろしてあげて、自分の力で立てるまで見守って上げるのがベストです。
家の中は片付けましょう
理想的なハイハイ空間を作るために、例えば核家族で2LDKのお家に暮らしている場合は、1部屋を赤ちゃんのハイハイ所としてキレイに片付けて、例えば椅子とテーブルのみにしたり、ベビーベッドのみにしてみたりと、ともかく空間を作るようにしましょう。
また、物が無ければ掃除もしやすく、赤ちゃんがハイハイしても安心していられるので、親御さんの精神衛生にもよいのではないでしょうか?
因みに、歩行器は現代では「1人で歩くのに必要な骨格や筋肉、バランス力の発達が妨げられる」「床や畳が傷つく」「ブレーキがかけられるわけではないので転倒などの事故がある」などと、ちょっとデメリットがあり足育的にはNGとしています。
早く立ち上がってしまっても、歩くのが遅くなってしまっても心配な赤ちゃんの歩行。
1歳半位で立ち上がって歩行して……と理想的な進みを経ているわけではないという場合は、一度、オンラインカウンセリングなどで足の専門家に相談してみてもよいかもしれませんね。
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