新型コロナの影響は子どもの足育にも影響を及ぼしている!?
令和2年になって間もなく、あっという間に世界中に広まってしまった『新型コロナウイルス』。
まだまだ未知の部分が多く、ワクチンや特効薬はもちろん、正確な致死率や症状、感染ルートなどがはっきりしているわけではありません。
ですが一つだけ、 『感染率が非常に高い』ということはわかっています。
そのため、政府は全国民に対し、不要不急の外出を自粛すること、特に感染者が増加している地域へは極力行かないようにと頻繁に訴えています。
もちろん、学校も休校となったところも多く、とても長い春休みとなってしまった子どもたちがたくさんいます。
また、習い事や運動ができる施設も休止となっており、公園で遊ぶことも注意されてしまった……なんてこともしばしば。
こうなると気になるのが、子どもの運動不足。
特に、運動をしないとダイレクトに影響の出てしまう足は今――。
運動量減で起こってしまった土踏まずの消失?
2019年5月。
足育先生の元を訪れてくださった一人の子どもがいました。
6歳の子で、扁平足、つまり土踏まずがない状態が悩みとの相談でした。
扁平足であるとどのような問題があるのかということは、足育先生の記事を読んでいる読者様には分かっているかと思いますので省略しますが、その子にはインソールを履いてもらい、正しい靴選びと靴の履き方をして、ともかく歩く事を勧めました。
その甲斐あって、その4か月後の2020年9月には土踏まずが形成されつつある状態となっており、測定器でもそれがわかるほどでした。
ですが、1月に新型コロナが発生し、その後日本で完成拡大を阻止するために学校や施設が長期的にお休みになったのが2月の末頃のこと。
そこから約20日間、外に出て歩く時間が無くなってしまったその子の土踏まずは、以前と同じようなのっぺりとした扁平足の状態へと戻ってしまったのです。
もちろん、この症例があったのは北国のことで、冬は雪が深く歩行量が大きく減ってしまうこと、また長靴を履く機会が多いということもあり、このようなわかりやすい逆戻りをしてしまったという可能性もあります。
しかし、311の大地震の後、原発の問題もあり、外に出る機会の少なくなった子どもたちの土踏まずの形成率が、大きく減ってしまったという話もあることから、土踏まずが未発達な子どもの場合、歩行量の減少で土踏まずが消えてしまうことがあり得るということがおわかりいただけた事例かと思います。
今できることで対処を
とはいえ、不要不急の外出を自粛する必要はいまだにあります。
そして、この状態がいつまで続くかも、誰にもわかりません。
ですので、自粛と言っても成長し続ける子どもの足のためにも、今、家の中でできることをお伝えしたいと思います。
【外に出なくてもできる足育】
- 足指じゃんけん
- つま先立ち歩き
- 足指体操
- 雑巾がけ
足指じゃんけんは、親御さんと一緒にやることでコミュニケーションの時間となるでしょう。
つま先立ち歩きは親御さんと一緒に、お皿洗いや、料理のお手伝いをしながらやってみるのも面白いかもしれません。
足指体操の詳しいやり方は、以前記事としてご紹介しましたが、こちらも、親子そろってやることで、ストレスの溜まりやすいこの時期の良いコミュニケーションとなるでしょう。
雑巾がけに関しては、今どきのお家ですとそこまでの広さが確保できず難しいかもしれませんが、廊下などをバタバタっと雑巾がけすることで、モップ掛けとは違う、しっかりとした足腰の使い方を学べる機会となるでしょう。
今はまだ、先行きの見えない不安が濃く立ち込めていますが、子どもにとっては毎日が成長の日々。
大人になった時に扁平足などで悩まないよう、かといって親御さんたちもプレッシャーにならないよう、無理なく、出来ることから足育のための運動をしていきましょう!!