理想的な子どもの靴は足の速くなる靴でもあった!!
前回、靴選びで子どもの運動能力が大きく変わってくる……というお話をしました。
今回は理想的な靴について細かくお伝えします。
理想的な靴の条件は……
前回でもお伝えした「足の速い子どもが履いている靴」の条件はこちら。
- かかとを支える部分(カウンター)が固い
- 履き口が狭い
- 指先からつま先まで(大人の)小指1本分の隙間がある
- マジックなどでしっかり締められる
この4つは重要なポイントなのですが、それぞれに理由があります。
まず、子どもはかかとから着地してつま先で蹴り出すため、かかとをしっかりと支えていないと、すべての骨の土台となっているかかとの骨がグラグラしてしまうのです。
特に子どもは足が柔らかいため、右に、左にグニャグニャしてしまうため、「支える部分が固い」というのは重要なポイントになります。
そこで気になるのが「靴が固いと靴ずれにならないだろうか」という部分ですが、それにもポイントがあります。
まず、自分の指を頬に「軽く」当ててください。
そして指を上下に擦ると……?
そうですね、頬の上を指が滑り、皮膚が擦れていきますね。
では次に、自分の指を「ギュ」っと強く押し当ててから、指を上下に動かしてください。
そうすると、お肉ごと動いて、指が皮膚を擦ることはなくなったかと思います。
つまり、靴ずれが起こるという事は、靴の中で足が滑ってしまっている、ホールドされていないということなのです。
そこで次のポイントが生かされます。
「履き口が狭いこと」
靴のかかと幅と、履き口が同じだと、せっかくホールドしたかかとが、今度は上下に揺れてしまいますよね?
なので、履き口は足首にぴったりくるくらい『狭い』方がいいのです。
そうすることによって、靴ずれするすることもなくなりますし、かかとがしっかりと固いカウンターの中にホールドされるようになるのです。
日本の靴は残念なことに、靴を脱いだり履いたりすることの多い環境なので、脱ぎ履きしやすいよう履き口の部分が広めの物が多いのですが、靴のまま家に入るような環境の、海外の子ども向けの靴は、三角形に近いくらい履き口が狭い物が多いのです。
子どもの靴選びには「指1本分」という言葉が大切
では、履き口と足首、どれくらい狭いほうが良いのか……というと、お子さんが足を入れた状態で、お母さんが指を入れようとして……入らないくらいが理想。
「そんなにぴったりできつくないの!?」と思うかもしれませんが、もちろん、うっ血するほどきついのはダメですが、カウンターというのは車のシートのような役目を果たしています。
例えばシートがない車に乗ると、移動時間が長いほど、どんどん疲れてしまいますが、固めで体にぴったりとフィットするシートがあれば、長い時間の移動でも疲れにくくなりますよね?
それと同じ原理で、ぴったりかつ、支えとなるかかとが固い靴が良いのです。
なので、子どもの靴を決める時は、かかとが固く、かつ子ども靴を履いた時に、上から指が「1本分も入らない」靴がベターなのです。
この指1本分というのは、実は子どもの靴選びにとって大切な物差しで、靴の履き口以外にもう一箇所、測る目安になるところがあります。
それが、「子どもの足指から靴のつま先まで『小指1本分』の隙間があること」という条件。
これをお伝えしてしまうと、また長くなってしまいますので、次回にとっておきましょう。
ですが、①かかとを支える部分が固い ②履き口が狭い この2つの条件にマッチした靴を選んだ時点で……お子様の足が10位から5位くらいまで速くなっているかもしれません。