靴選びが子どもの運動能力を大きく左右するその理由
皆さん。自分の子どもの足は「速い」と思いますか?
それとも「うちの子は走るのに適していない」とあきらめていますか?
ちょっと待ってください。
「うちの子の足は遅いから」とあきらめてしまう前に、考える部分があるのです。
それは「なぜうちの子の足は遅いのか?」ということ。
背格好が同じはずなのに、お友達の方が、足が速い。
そんな場合は、往々にして間違った『足育』が原因となっているケースがあります。
今回はそんな足育の問題の中から「運動が苦手な子ども」に焦点を当て「靴で変わる運動能力」をシリーズとしてお伝えしたいと思います。
まずは「靴を変えるだけで足が速くなる」という、驚きのお話をお伝えします。
靴一つで16位から3位へ!?
少し前に流行っていた「足の早くなる靴」。
見た目も格好よく、子どもの人気もあったことから、親御さん方がこぞって運動会シーズンになると買うこともありました。
また、少し背伸びをしてスポーツブランドの靴を履かせる方もいます。
ですが「これを履けば問題なし!」というわけにはいきません。
例え、どんなに見た目が早そうな靴でも、自分の子どもの足に適していなくては、速く走れるものも走れません。
一般的に速く走れる靴と謳っている商品は、左カーブ(コーナー)の時に走りやすいように、靴底のスパイクが左に足を誘導します。※例外もあります※
そうするとカーブは曲がりやすいのですが、直線では走りにくかったりします。
また、アシメントリーな靴を履くと足から骨格へと歪みが生じてしまうことも……。
ですので、スポーツブランドなどでもなく、足の基礎を考えられた子どもに合った靴を履いた方が、子どもの足の基礎力そのものを付けられる点も含めておすすめなのです。
足育先生の見ていたお子様の中では、靴を変えたことによって、マラソンで16位だった子が3位まで上がったこともありました。
足の速い子が履いている靴とは……?
では、本題の『足の速い子が履いている靴』とは、一体どんな靴かというと……。
- かかとを支える部分(カウンター)が固いこと
- 履き口が狭いこと
- 指先からつま先まで(大人の)小指1本分の隙間があること
- マジックなどでしっかり締められること
他にもまだまだあるのですが、まず重要な部分がこの4点。
特に大切なのが「かかとを支える部分が固いこと」。
子どもというのは「かかとから着地し」「つま先から蹴り出す」という走り方をします。
つまり、靴のかかと部分が柔らかいと、着地した時の衝撃でかかとが揺れてしまいます。
人間の骨格というのは、かかとの骨の上に足のすべての骨が乗っかっている形になっています。
つまり、かかとが安定していれば、かかとより上のすべての骨が安定するのですが、着地の際にかかとがグラっとしてしまうと、体中が無駄に揺れてしまうので、しっかりとかかとがホールドできる靴の方が早く走れるのです。
因みに、どれくらい固いほうが良いのかというと、大人が指でギュっと押さえてもガチっと形を崩さず、ぐっと中側に思いっきり押しても倒れないくらい固くても大丈夫。
逆に言うと、それくらいしっかりしている靴でないと、走る子どもの足や骨格を支えきれないのです。
靴ずれが心配だとしても……
さて、「かかとを支える部分が固いほうが速く走れる靴」と言われても、気になるところは、まだたくさんあるかと思います。
特に、「かかとが固いと靴ずれしてしまうのではないか?」と気にするお母さん方もいるでしょう。
ですが、ご安心ください。
靴ずれするからには、靴ずれする理由があったのです。
次回、靴ずれもせず、速くしっかりと走ることのできる靴の全貌について、より詳しくお伝えしたいと思います!!