気づかないうちに子どもの足に様々な症状が隠れていたら…③「浮き指」編

みなさんは「浮き指」を知っていますか?

私が「子どもの足育講演会」で、お子様の足を見させていただくと、もっとも多く見かけるのが「浮き指」です。
医学的用語ではないので、まだ一般的には知られていない症状ですが、とても気になる症状。

 

[aside type=”boader”]【浮き指とは…】

①親指の爪の根本より先端が反っている状態

②小指が浮いている状態

③人差し指が浮いている状態

④正面から見てすべての指が浮いている状態[/aside]

こららの状態が1つでも当てはまれば「浮き指」の可能性があります。

浮き指の状態の足は、指を使ってしっかりと踏み込んで歩行ができていないため、正しい立ち姿勢と歩き方ができません。
体を揺らしながら歩いたり走ったりする特徴が見られます。
特に、浮き指だと「疲れやすい」といった傾向が出てしまいます。

30年前の子ども達の浮き指は全体の約10%だったのに対し、今の子ども達は全体の約90%以上が浮き指と言われています。

なぜ、現代の子ども達に「浮き指」が増えてしまったのでしょうか?

「足圧」を見たことがありますか?

みなさんは「足圧バランス計測器」を利用して、ご自身やお子さんの「足圧」を見た事はありますか?

足圧バランスを見ることで、正しく足が育っているかを知ることができます。
もちろん、足育先生のお店にも「足圧バランス計測器」はありますので、興味があるという方はぜひお声がけください。

1度計測してみることでご自身の足や子どもの足について知ることができ、それがきっかけで、足に対して真剣に向き合う方もたくさんいらっしゃいます。

こちらの画像は良い圧力で5本の指がきちんと接地していて、足の裏全体で立ち姿勢も良く血流が良い状態です。
足指がまっすぐ伸びていて指の間に適度な隙間があります。
このような足圧はまさに理想的と言えます。

こちらの画像は浮き指の状態の足圧と足の写真です。
右の写真の足は一見指が地面に着いているように見えますが、足圧を見てみると足指の力が弱く、足圧計に指が写っていません。

実は浮き指は正面から見ないと気づかないところなのでわかりにくいこともあります。

浮き指かどうかの調べ方をご紹介いたします

チェック①

指でグーチョキパーができますか?

チェック②

30秒間つま先立ちの姿勢がキープ出来ますか?

チェック③

正面からの写真で浮き指か見てみましょう。

チェック④

足指圧力計で計測(小学生からチャレンジできます)。

チェック⑤

足圧バランス計測器で見てみる。

[aside type=”warning”]成長期や運動による足の痛み(ケガ以外)は足指が浮いていることも考えられます。

ぜひチェックしてみてくださいね[/aside]

「浮き指」の状態は体にどんな影響があるのでしょうか?

特徴をいくつか挙げてみたいと思います。

  1. 平らなところでつまづく
  2. 和式トイレが苦手
  3. ジャンプしても足が地面から離れない
  4. 姿勢が悪い(猫背など…)
  5. 足音がドスンドスンと音が響く歩き方をする
  6. すぐに疲れたと言う
  7. 足が冷える

 

これらに当てはまると足指・足のバランスは良くない可能性があります

体のバランスをとるえで足指には一番大切な機能がありますが、浮き指は不自然な姿勢を生み骨格が歪んでしまうことにより、内臓を収めている胸腹部に影響を及ぼす可能性があります。
足指トレーニングを行うことや、靴の見直しが必要になります。

近年の子ども達に浮き指が多いのはなぜなのでしょうか?

何度もお話していますが、大きく関係しているのは現代の子ども達の環境の変化にあります。

車社会による歩行不足や、お父さん・お母さんが子どもの頃にはなかったようなおしゃれな靴がたくさん出回っていること。
それらの靴はほとんどが、デザイン性重視の足に良くない靴が多いのが現状です。

靴が足に合っていないことや、正しく履けていないことも、足指の力がつかず浮き指を生み出してしまう原因となってしまうのです。

お父さん・お母さんの靴選びが、子どもの将来に影響するので靴選びはとても重要なのです。

浮き指になってしまったらどうしたらいいの?

まずは正しい靴の選び方と正しい履き方をすること。
足にきちんと合っている靴を正しい方法で履くことで、足指の力の発達を促すことができます。

足指トレーニングを毎日お風呂上がりに行うこと。
このトレーニング方法で、足指に力がついてきます。

この2つを継続して行うだけで足指の力はついていきますので、積極的に日常に取り入れていただけたらと思います。

足指を鍛える・育てる遊び方をご紹介

これからご紹介する遊び方は現代の子ども達がしなくなってきた遊びですが、バランスを取りながら行うことで足指が鍛えられます。

  1. なわとび
  2. ぞうきんがけ
  3. 平均台
  4. 砂山のぼり
  5. すべり台(逆のぼり)

どれも足指を鍛えるには効果的な遊びです。
ぜひ親子で一緒に遊んでみてくださいね。
お父さん・お母さんが見守りながらでもOKです。

大切なのは楽しんで行うことです。
これらの遊びにちょっとした工夫を加えるだけでとても楽しむことができますよ。

足指を鍛えることは実は脳が刺激されるので「脳」と「こころ」と「からだ」を大きく発達させます。

こちらの画像は「スキャモンの発育曲線」の図と言って、0歳〜20歳までの「リンパ系」「脳・せきずい」「運動神経・知覚神経など」「身長・体重など」「生殖系」の発達についてのデータを曲線グラフにしたものです。

注目していただきたいのが「運動神経・知覚神経など」の曲線です。
10歳には発育が100%に達していて20歳まで変化がないことが分かりますね。

実は子どもの神経系の発達教育は6歳までがとても大切だと言われています。
グーンと大きく発達する時期にどのくらい全身運動をしたかによって、「脳」と「こころ」そして「からだ」を大きく発達させるのです。

足育の視点から見ても同じで、6歳までにどのくらい足指を使って運動をしたか、正しい靴選びと正しい靴の履き方がきちんと出来ているかを重要視しています。

浮き指だった足指がまっすぐに伸び、地面にしっかりと接地すると姿勢が良くなります。
疲れやすかった体も楽になり、「かけっこ」が速くなる可能性も大です。
私が足育講演会などでふれ合った子どもたちは、皆「「かけっこ」が速くなりたい!」と、目をキラキラさせて言っています。
そんな時に、足指トレーニング方法や正しい靴の履き方を教えると、子ども達は真剣に取り組もうとしてくれます。
向上心が高い子ども達の姿は微笑ましく、これからの子ども達の活躍や可能性が楽しみだと感じますね。

ここで「足育まめ知識」

みなさんは、足の爪が1ヶ月にどのくらい伸びるかを知っていますか?

足の爪は1ヶ月に約1〜2ミリ伸びます。

なぜこの話をしたかというと、足の爪を切りすぎてしまうと(深爪)浮き指になりやすいといわれているからです
爪が適度な長さだと足指に力が入り、ジャンプ力や走力が上がり姿勢も良くなります。
逆に爪を切りすぎてしまう深爪は、足指に力が入らなくなり、姿勢や走力にも影響を及ぼします。

足の爪は決して切りすぎないように注意してくださいね。

まとめ

気づかないうちに子どもの足に様々なトラブルが隠れていたら……。
「浮き指」編をお話しましたがどうでしたか?

子どもに関わらず、大人でも浮き指の状態の人はたくさんいます。
もしかして……と思ったら、浮き指チェック方法でご自身の足指もチェックしてみてください。

今回チェック方法の1つとしてご紹介した、『足で「グー・チョキ・パー」の』「足じゃんけん」を子どもと一緒に遊ぶのも楽しいですよ。
楽しく足を育てることがとても大切なのだと、周りのお友達にも教えていってくれたら嬉しいなと思います!

最後に「足じゃんけん」で今回のお話は終わりにします。

足じゃーんけん…

 

ここまで読んでくださりありがとうございました!!